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著者 : 三四郎
| 撮影 :Shigeru Ueki |
第6回 〜確信犯的悪女系フィリピーナ〜 |
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三四郎の住むマカティの街並みは次第に電飾が増え、クリスマスの雰囲気が高まってきました。年に一度のこの行事に命を賭けるフィリピン人。中東に出稼ぎに行ったOFWもクリスマスに合わせて故郷に錦を飾るため続々と帰国します。街中はクリスマスの準備のための買出し客でごったがえし、前日24日のSMは、大晦日のアメ横に近い状況。地獄のような大渋滞で辟易するのですが、三四郎はこの時期の活気あるフィリピンが一番好きだったりします。明けて25日は日本の元旦のような静けさ。通りには人影もまばらで空気も澄み渡っています。
先月号のフィリピン恋愛論は、フィリピーナの良さは「健気さ」だというお話でした。先々月は「嫉妬深さ」がテーマでしたから、フィリピーナの中には相反する部分が共存しているのです。確かに人間というのはそういうもので、三四郎の中にも「パルパロ(浮気者)」と「純情な一途さ」が同居していることになります(笑)。
フィリピーナは愛に一途な傾向があり、愛するからこそ「健気」にもなり「嫉妬」も起こす訳ですが・・・、事はそれほど単純ではありません。日本人の旦那から金を毟り取るために、愛を偽り、旦那を支配するための道具として「嫉妬」を振るうケースも多々目にするのです。フィリピン現地では、日本人旦那がフィリピーナの奥さんに裏切られ警察沙汰になるケースも少なくありません。
あるいは、海外の旦那や彼氏から仕送りをもらいフィリピンで生活をしている彼女達の中には、旦那の目が届かないためフィリピーノの彼氏を作り、散財して浮気を楽しんでいるケースもざらなのです。まあ、旦那の方も日本でよろしくやっているのかもしれませんが・・・。
日本人が「結婚して良かった」と思えるケースと、「失敗だった」と思ってしまうケース。たくさんのカップルを目にしてきた三四郎には、フィリピーナを追っかける日本人に言いたいことが一つあります。それは「ちゃんと相手を選びなさい」ということ。簡単に聞こえますが、なかなか上手く出来ない事なのでしょう。
正直言って、フィリピン人の中には外国人を手玉に取る悪い輩がいます。これは日本で働いていたからとかは関係ありません。フィリピンは輸出産業の少ない貧しい国ですから、貧困層には本当にお金がありません。彼らにとって唯一の「産業」が、海外への出稼ぎ。一族の数人が中東や香港などにメイドや労働者として出稼ぎに行きます。国内で暮らす残りの面々は海外からの仕送りに頼って生きています。いわば外国人との結婚は彼らにとって出稼ぎの一種とも考えられます。
外国人どころか、海外で働いて苦労してお金を貯めて母国に戻ってきたフィリピン人を、同じフィリピン人が詐欺、たかり、ギャンブルなどで食い物にするのも現実です。学歴も無く、職も無く、お金が稼げないフィリピン人にとって、他人にたかったり騙したりとそれが生きるすべであったりします。親密に見える一族の中でも、例えば叔母さんに騙され大金を持ち逃げされたと言う話を耳にしたりします。そもそも国家が先進国からの援助に頼り、大統領が「物乞い外交」の成果を誇る国なのですからしかたがありません。それが現実なのです。
フィリピン現地の実情を知らない日本人は、このような現実をなかなか理解できません。日本のフィリピンパブで若いフィリピーナと出会い舞い上がってしまった日本人男性には、彼女達の本当の意図が見えないのです。彼女達の言葉を、言葉通りの意味で信じてしまうのです。三四郎は時々、そのようなカップルとネットを通じて知り合い、マニラで食事をしたりします。ベテランの三四郎には彼女の嘘が見えてしまうのですが、日本人男性は舞い上がっておりその嘘が分かりません。
彼女の「ビジネス」を邪魔して恨まれてはかないませんから、三四郎は黙っています。彼女は目で「私の邪魔をしたら承知しないわよ」と三四郎を威嚇する訳です。そして、そのような女性は彼氏が三四郎や他の日本人に会うことを妨げようとします。カモが現実を理解してしまうのを恐れるためです。
人生は自己責任ですから、三四郎は「あの人、大丈夫かなあ」と思いつつ、残念ながら縁が無かったのだと諦めるわけです。
フィリピンパブのお店で遊ぶだけならどんな女でも良いのでしょうが、途中で目的が結婚に切り替わるから厄介なのです。そして、そのような悪女は確信犯ですから、彼女の方からカモを追いかけ、しっかり掴んで離しません。彼女にとってそれは生きるための職業ですから、プロの仕事をします。頭の弱い太ったカモを捕まえ、愛ゆえの「嫉妬」を装い、男を自分の手の中から逃がさない訳です。「嫉妬」が男を支配するための「道具」になるというのが分かっていただけるでしょうか?
フィリピーナには確信犯の「悪女系」がいます。その対極に「善女系」。「善女系」の中に、「嫉妬>健気タイプ」と「健気>嫉妬タイプ」がいると仮定します。確信犯的悪女系を掴んだ場合、どんなに度量の大きい日本人男性でも結婚生活は破綻します。男性が稼げるお金は有限ですが、悪女が使えるお金は無限だからです。
悪女を掴まないためにはどうすればいいのでしょうか?
フィリピーナの性格を判別する「眼力」を磨かなければいけません。初めてその女と出会った時、一瞬にして「悪女」と「善女系健気タイプ」を見極められる力をつけなければいけないのです。これは大げさに言うと、フィリピンに関わる日本人にとって大事な能力の一つです。
来月号の紙上において、この「眼力」の会得方法を三四郎がレクチャーいたします。この奥義は10年間にわたる三四郎の夜間修行の末に体得したものですから(ちなみにその修行は比叡山の千日廻峰行と同じくらいの激しさです)、本当は読者の皆さんから100ペソずつ頂きたいくらいです・・・(爆笑)。
第7回 〜眼力を磨け!1〜 に続く!
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